どうも、兼業FXトレーダーのKuMaです。
海外FXと国内FXを比べたとき、スキャルピング・自動売買の禁止、スプレッドの違いなど、ルールや環境に違いがありますね。
その違いは、トレード方式(DD方式、NDD方式)によって生じています。
さらに同じNDD方式でも、手数料はスプレッドのみのSTP方式と、スプレッド+取引手数料がとられるECN方式が存在しています。
トレード方式の違いは、トレーダーにも大きく関わってくる部分です。
自分が利用している口座は、どの方式に当たるか理解しておきましょう!
この記事では、初心者トレーダーにも分かりやすいように、FXトレードの方式、そのメリット・デメリットについて解説していきます!
図解多めで、専門用語も分かりやすく解説していくよ!
DD方式、NDD方式(STP、ECN)のメリット、デメリットは?
海外FXの取引手数料がかかる口座ってなに?
DD方式がスキャルピング禁止の理由は?
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トレード方式の分類について簡単解説!
トレード方式は大きな分類で「DD方式」「NDD方式」の2つに分けられます。
さらにNDD方式は「STP方式」「ECN方式」の2つに分かれます。
つまりFXの口座タイプは「DD方式」「NDD方式(STP方式)」「NDD方式(ECN方式)」の3種類から選択することになります!
◎DD方式
・国内FX業者
・海外FXの一部業者(GemForexなど)
◎NDD方式(STP方式)
・海外FXのスタンダード口座
◎NDD方式(ECN方式)
・海外FXの低スプレッド口座
DD方式とは?メリット・デメリットを解説
DD方式とは、ディーリングデスク(Dealing Desk)の略で、トレーダーとLPの間に、FX業者のディーラーを介する方式を指します。
ディーラーと言っても、実際の人間を介在するのではなく、注文はシステムによって自動化されています。
DD方式では、トレーダーから注文が入ると、ディーラーの判断で「1.FX業者で反対決済する」「2.別のトレーダーの注文と相殺する」「3.LPへ注文を流す」のどれかが行われます。
1、2の場合
トレーダー ⇌ FX業者
3の場合
トレーダー ⇌ FX業者 ⇌ LP
トレーダー ⇌ FX業者 ⇌ LP ⇌ インターバンク
DD方式の特徴は、相対取引です。
「トレーダーの利益が、FX業者の損失に」「トレーダーの損失が、FX業者の利益に」
つまり、トレーダーとFX業者の利益が相反する取引を、相対取引といいます。
完全な相対取引のみでは、FX業者が思わぬ損失を被るリスクがあるので、以下のようなシステムが構築されています。
トレーダーが損失をだした時
・反対売買(相対取引)でFX業者の利益に
トレーダーが利益をだした時
・別のトレーダーの注文と相殺する ⇒ ±0、スプレッドが利益に
・LPに一部をカバー注文 ⇒ 損失を最小限に
このシステムによって、FX業者の利益は最大限に、損失は最小限に抑えられます。
◎スプレッドが狭い理由は?
相対取引はインターバンク市場を通してトレードが行われないので、FX業者が独自のスプレッドを提供できます。
なので、インターバンク市場より狭いスプレッドを提供することが可能です!
◎用語解説
DD方式のメリット
・スプレッドが狭い
・時間帯、通貨ペアを問わず流動性が担保されている
DD方式のデメリット
・FX業者の介入があるので、トレードの透明性が低い
・トレーダーと業者の利益が相反する
・スキャルピング、自動売買に制限あり
・大口取引は約定力が落ちる
・経済指標発表時、要人発言など、取引量が多い時間帯は約定力が落ちる
DD方式でスキャルピング・自動売買に制限がある理由は?
DD方式で、スキャルピング・自動売買に制限がある理由は2つ、
「トレーダーのためのリスク回避」「FX業者のためのリスク回避」
です。
◎トレーダーのためのリスク回避とは?
DD方式は前述の通り、FX業者のサーバーを経由して注文を行っています。
スキャルピング・自動売買によって大量の注文が殺到してしまうと、FX業者のサーバーに多大な負荷がかかってしまいます。
サーバーに負荷がかかるとどうなるか?
ネットを利用する人は分かりますね。
動きが重くなったり、接続できなかったり、不便な経験は誰しもしたことあるはず。
FXでも同じです。
サーバーに負荷がかかると、サーバーに接続できなかったり、注文が遅れたり、決済できなかったり、意図せぬトレードで損をするリスクが増大します。
このように、損するリスクから全てのトレーダーを守るために、スキャルピング・自動売買は制限されています。
◎FX業者のためのリスク回避とは?
DD方式では、トレーダーが利益をあげたとき、FX業者が損失を被らないよう、LPに一部カバー注文をだします。
スキャルピング・自動売買によって大量の注文を受けてしまうと、カバー注文のシステムが正常に作動しなくなるリスクがあります。
カバー注文のシステムが作動しないとどうなるか?
トレーダーがどんどん損失をだせば、FX業者の利益となるので問題ないですが、
トレーダーがどんどん利益をだせば、FX業者の損失が膨れ上がってしまいます。
通常時なら、トレーダーの損失、利益に関わらず、FX業者が利益をだせる仕組みになっています。
しかし、カバー注文のシステムが作動しないことで、FX業者が損失を被るリスクが増大してしまうのです。
このように、FX業者が損するリスクを回避するために、スキャルピング・自動売買は制限されています。
スキャルピング・自動売買が制限されている理由
①トレーダーのためのリスク回避
⇒サーバーに負荷がかかる
⇒約定力が下がり、多くのトレーダーが被害を受ける
②FX業者のためのリスク回避
⇒カバー取引ができなくなる可能性がある
⇒業者側が損失を被るリスクが増大
NDD方式とは?
NDD方式とは、ノン・ディーリングデスク(None Dealing Desk)の略で、インターバンク市場の金融機関との間にディーラーを介さない方式を指します。
NDD方式は、前述の通り「STP方式」「ECN方式」に分けられます。
それら2種類について解説していきます。
STP方式とは?メリット・デメリットを解説
STP方式は「Straight Through Processing(ストレート・スルー・プロセッシング)」の略。
FX業者の役割は、トレーダーとLPとの仲介です。
DD方式のように、FX業者を経由してトレードを行わないので、スキャルピング・自動売買に一切の制限がありません。
また、FX業者がトレードに介入することはないので、FX業者が得られる利益はスプレッドのみです。
STP方式で提示されるスプレッドは、LPが提示するスプレッドに、業者のマークアップ(取り分)が上乗せされています。
STP方式のスプレッド = LPの提示スプレッド + FX業者の利益分
◎トレーダーが利益を出すほど、FX業者の儲けに!
前述したように、STP方式でFX業者が得られる利益は、スプレッドのみです。
つまり、トレーダーが利益を上げて、長く大きな取引をしてくれれば、FX業者も大きな利益を得られます!
この理由からSTP方式では、FXを始めるのに最適な超豪華ボーナス、トレードを続けやすい超豪華入金ボーナスなど、トレーダーに有利な条件が設定されてることが多いです!
トレーダーの利益をFX業者が喜んでくれたほうが、トレード環境に対して変な不信感がないよね!
STP方式のメリット
・スキャルピング、自動売買に制限なし
・業者によって、豪華なボーナスあり
・時間帯、通貨ペアを問わず流動性が担保されている
・トレードに介入できないので、取引の透明性は高い
・トレーダーと、業者の利益が反しない
STP方式にデメリット
・スプレッドが広い
・大口取引は約定力が落ちることがある
・経済指標発表時、要人発言など、取引量が多い時間帯は約定力が落ちることがある
ECN方式とは?メリット・デメリットを解説
ECN方式とは、「Electronic Communications Network」の頭文字をとって名付けられた名称です。
上の図の通り、ECN方式は、インターバンク市場と直接取引を行う方式です。
インターバンク市場では、ファンドやFXブローカー、証券会社、メガバンク、銀行、その他LPなどの売買注文が絶えずマッチングされ、売買が成立していきます。
そのため、約定力が高く、かなりの大口取引も成立しやすいです!
ただし、流動性を担保するLPを仲介しないので、取引量が少ない時間帯・通貨ペアは約定力が落ちることがあります。
◎狭いスプレッド+取引手数料が必要
ECN方式では、インターバンク市場と同じ狭いスプレッドが提示されます。
ただし、提示されるスプレッドには業者のマークアップ(取り分)が上乗せされていません。
なので、スプレッドとは別に「取引手数料」が発生します。
FX業者に、インターバンク市場へ通うための「通行料」を支払ってるイメージですね。
取引手数料はFX業者によって異なるので注意が必要です。
約定力が高く、スプレッドが狭いので、スキャルピングにおすすめだよ!
ECN方式のメリット
・スキャルピング、自動売買に制限なし
・取引の透明性が1番高い
・トレーダーと、業者の利益が反しない
・スプレッドが狭い
・大口取引が約定しやすい
・経済指標発表時、要人発言など、取引量が多い時間帯でも約定力が高い
・価格や取引量など、リアルタイムの板情報を確認できる
ECN方式のデメリット
・基本ボーナスがない
・流動性が悪い時間帯は約定しにくい
・流動性が悪い通貨ペアは約定しにくい
比較まとめ
方式 | メリット | デメリット |
---|---|---|
DD方式 | ・スプレッドが狭い ・時間帯、通貨ペアを問わず流動性が担保されている | ・FX業者の介入があるので、トレードの透明性が低い ・トレーダーと業者の利益が相反する ・スキャルピング、自動売買に制限あり ・大口取引は約定力が落ちる ・取引量が多い時間帯は約定力が落ちる |
STP方式 | ・スキャルピング、自動売買に制限なし ・業者によって、豪華なボーナスあり ・時間帯、通貨ペアを問わず流動性が担保されている ・トレードに介入できないので、取引の透明性は高い ・トレーダーと、業者の利益が反しない | ・スプレッドが広い ・大口取引は約定力が落ちることがある ・取引量が多い時間帯は約定力が落ちることがある |
ECN方式 | ・スキャルピング、自動売買に制限なし ・取引の透明性が1番高い ・トレーダーと、業者の利益が反しない ・スプレッドが狭い ・大口取引が約定しやすい ・取引量が多い時間帯でも約定力が高い ・価格や取引量など、リアルタイムの板情報を確認できる | ・基本ボーナスがない ・流動性が悪い時間帯は約定しにくい ・流動性が悪い通貨ペアは約定しにくい |
トレードの透明性
ECN方式 > STP方式 > DD方式
トレードの透明性が最も高いのはECN方式です!
FX業者が介入できないSTP方式もトレードの透明性は十分高いですが、ECN方式はスプレッドへのマークアップすら介入できません!
ECN方式はインターバンク市場と同じレートが提示されるので、FX業者の不正なレート操作も絶対ないです。
安心安全を求めるならECN方式が1番おすすめです!
スプレッド比較
DD方式 > ECN方式 > STP方式
DD方式は、インターバンク市場を通さず、FX業者独自のスプレッドを提示できるので、スプレッドが1番狭いです。
ECN方式はインターバンク市場と同じスプレッドが提示されるので、DD方式に匹敵する狭さです。
STP方式は、LPの提示するスプレッド+FX業者独自のマークアップがスプレッドに反映されるので、他の2方式に比べるとスプレッドが広めです。
約定力
ECN方式 ≧ STP方式 ≧ DD方式
理論上、ECN方式の約定力が最も高いです!
ただし、STP方式・DD方式も性能は高いので、体感の約定力は遜色ないです。
スキャルピング
ECN方式 > DD方式 > STP方式
STP方式はスキャルピング向けのスプレッドではありません。
DD方式のスプレッドはスキャルピング向けですが、約定力や口座凍結のリスクを考えると、少し不安が残ります。
ECN方式は、DD方式と遜色ないスプレッドで、安心してスキャルピングを行えます!
高ロットでも約定力が落ちにくいので、ハイレバスキャルピングにもおすすめです。
ECN方式のおすすめ口座を紹介
Axioryの「ナノスプレッド口座」
業者名 (口座開設はロゴをクリック) | おすすめポイント |
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Axiory | ・cTraderはFX界最強のプラットフォーム (国内FXの取引ツールに慣れてる人にもおすすめ) ・日本語サポートが丁寧で安心 ・最大レバレッジ400倍 ・極狭なスプレッド、高い約定力 ・このスペックで不定期のボーナスあり ・スキャルピング、デイトレードにおすすめ |
TitanFXの「ブレード口座」
業者名 (口座開設はロゴをクリック) | おすすめポイント |
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TitanFX | ・日本語サポートが丁寧で安心 ・レバレッジ500倍で固定 ・極狭なスプレッド、高い約定力 ・トレード環境重視のためボーナスなし ・スキャルピング、デイトレードにおすすめ |